不動産投資は会社員や公務員の方でもできる投資方法です。不動産投資は「難しそう」「敷居が高い」「リスクが高い」などのイメージを持たれがちですが、実はそうではありません。

目次

  1. 会社員・公務員が不動産投資に向いている2つの理由
    1. 1.融資が受けやすい
    2. 2.忙しくてもできる
  2. 会社員・公務員が可能な副業の種類
    1. 会社員の副業規定
    2. 国家公務員の副業規定
    3. 地方公務員の副業規定
  3. 副業に該当する不動産投資
    1. 会社員の場合の「事業的規模」
    2. 公務員の場合の「事業的規模」
  4. 会社員・公務員が不動産投資をする際の注意点
    1. 就業先に確認する
    2. 勧められたまま投資をしない
  5. 会社員・公務員には手堅いマンション経営が向いている

会社員・公務員が不動産投資に向いている2つの理由

会社員や公務員には手堅いマンション経営が向いているワケ
(画像=toufete/stock.adobe.com)

会社員・公務員が不動産投資に向いている理由は、主に以下の2点に集約されます。

1.融資が受けやすい

不動産投資を他の投資と比べたとき、一番の違いは「融資を受けられる」ということです。一般的に、不動産投資をする場合、投資家は金融機関から融資を受けます。融資を受けることによって少ない自己資金で多額の投資をすることが可能になります。言い換えれば、資本効率を上げることができるのです。これを「レバレッジ」と言い、不動産投資の最大の利点でもあります。

金融機関から融資を受ける場合、当然のことながら金融機関の審査があります。簡単にいえば「この人にお金を貸して、本当に返してもらえるか」を見極めるための審査です。審査基準としては、「収入」「勤務先」「勤続年数」「資産残高」などです。これらを一言で表すと「属性」です。

属性が良ければ金融機関から融資を受けることができ、不動産投資のメリットを生かすことができます。そのため、金融機関から融資を受けることができるかどうかが、とても重要なポイントとなるのです。会社員や公務員の場合、基本的には安定した収入があり返済能力を高く評価してもらえるため、金融機関からは融資が受けやすいです。

2.忙しくてもできる

冒頭で、「不動産投資は難しいというイメージを持たれがちですが、そうではありません」と記しました。確かに、不動産に詳しくない人が不動産を扱おうとすれば難しいでしょう。もし難しいというイメージを持っているのであれば、それは自分で管理することが前提だからではないでしょうか。

不動産投資において、不動産の管理を自分で行う必要はありません。不動産管理会社などに委託することができます。不動産そのものの管理だけでなく、入居者への対応や集金といった業務のほとんどを外部に委託することが可能です。ですから、あなた自身は本業に専念したままで構わないのです。

会社員・公務員が可能な副業の種類

副業の種類については、多種多様です。どんな副業なら可能か、そもそも副業は可能なのかを判断するためには、就業先に規定されている「禁止されている副業(兼業)は何か」を確認するのが良いでしょう。その規定に抵触しないものであれば、副業として認められると考えることができます。

会社員の副業規定

会社員の場合、就業条件についてはそれぞれ就業先で「就業規則」が規定されています。副業についても就業規則に規定がありますので、基本的にはそれに従うことになります。今回はモデルケースとして厚生労働省が発表している「モデル就業規則(令和2年11月版)」を参考にします。

モデル就業規則68条第1項では、勤務時間外において他の会社で働くことは可能としています。第2項では、(1)仕事に支障が出る場合、(2)企業秘密が漏洩する場合、(3)会社の信用を損なう場合、(4)競業する場合は、会社が副業を禁止することを認めています。

国家公務員の副業規定

国家公務員の場合、副業(兼業)については、国家公務員法に規定されています。

国家公務員法第103条を要約すると(1)営利企業の役員等との兼業、(2)自営との兼業、を制限しています。第104条では(1)報酬を得て営利企業以外の役員等を兼ね、(2)事業に従事すること、(3)事務を行うこと、を制限しています。

地方公務員の副業規定

地方公務員の場合、副業(兼業)については、地方公務員法に規定されています。地方公務員法第38条を要約すると、(1)営利企業の役員等との兼業、(2)自営との兼業、(3)報酬を得て事業に従事すること、を禁止するとしています。

副業に該当する不動産投資

不動産投資には、「事業的規模」という概念があります。事業的規模になってしまうと「事業」となりますので、副業とは言えなくなります。ですから、副業に該当するためには「事業的規模ではない」ことが必要です。

会社員の場合の「事業的規模」

会社員の場合は、所得税における事業的規模を参考にします。範囲は以下のとおりです。

  • 貸間、アパート等については、貸与することのできる独立した室数がおおむね10室以上であること
  • 独立家屋の貸付けについては、おおむね5棟以上であること

参照:国税庁「No.1373 事業としての不動産貸付けとの区分」

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1373.htm

ここで注意が必要なのは、「室数」の数え方です。例えば、戸建住宅の場合は「1戸を2室」として数えます。また、マンションやアパートなどの集合住宅であって1棟に数室ある場合には、その数が室数に加算されます。つまり、一口に「5棟10室」と言っても、それぞれを独立して考えるのではなく、一緒に考える必要があるということです。

公務員の場合の「事業的規模」

公務員の場合は、「人事院規則14-8(営利企業の役員等との兼業)の運用について」を参考にします。これによると、「自営」が事業的規模の基準と考えられます。その基準は以下のとおりです。

  • 独立家屋の賃貸については、独立家屋の数が5棟以上であること
  • 独立家屋以外の建物の賃貸については、貸与することができる独立的に区画された部分の数が10室以上であること

会社員の場合と同じように「5棟10室」が基準と考えられそうです。しかし、公務員の場合、この基準に加えて収入の額についても規定がありますので、注意が必要です。同資料の中に、以下のように規定されています。

  • 不動産又は駐車場の賃貸に係る賃貸料収入の額(これらを併せて行っている場合には、これらの賃貸に係る賃貸料収入の合計額)が年額500万円以上である場合

つまり、家賃収入などが500万円以上の場合も事業的規模とみなされるということです。

会社員・公務員が不動産投資をする際の注意点

不動産投資をする際、まず注意していただきたいポイントは2つです。

就業先に確認する

まずは不動産投資を行っても良いかどうかを、就業先に確認する必要があります。先ほど就業規則などで確認することができるとお伝えしましたが、その判断を自分でしないほうが得策です。きちんと確認をし、不動産投資をするなら一言報告しておいたほうが良いでしょう。

勧められたまま投資をしない

会社員や公務員は属性が良いというお話をしました。これは融資が受けやすいというメリットとなります。しかしその半面、セールスマンからは投資を勧められやすいということでもあります。セールスマンが勧めてくれるものが必ずしも良い案件とは限りません。

良い案件とは、現在の収支状況が良いだけでなく、将来的な見通しを立てられるものを言います。その判断は自分自身で行うべきです。セールストークを鵜呑みにせず、きちんと自分で判断するようにしましょう。

会社員・公務員には手堅いマンション経営が向いている

会社員や公務員が不動産投資をした場合、事業的規模でなければ、原則的には「副業」には該当しません。もちろん、一度就業先などに確認する必要はあります。副業に該当しなければ、融資を受けることで資本効率の良い不動産投資をすることができます。

不動産経営に係る業務については、そのほとんどを外部委託ができますので、本業に差し支えることもありません。委託先はその道のプロですので、空き家などのリスクにも対応することができ、投資リスクを低減してくれます。

不動産投資における最大のリスクは空き家です。戸建住宅とマンション(共同住宅)1棟とを比較した場合、空き家リスクが大きいのは戸建住宅です。戸建住宅の場合は、入居率が0%か100%だからです。入居されているときは良いのですが、1組退居されただけで家賃収入は0円になってしまいます。その点、マンションであれば、1組退居されたとしても全体の何割かで抑えられます。そう考えると、マンション経営は手堅いと言えるのではないでしょうか。

マンション経営となれば、規模の面で注意が必要ですが、もし興味・関心を持たれているのであれば、一度ご自身で調べてみてはいかがでしょうか。

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