不動産投資で成功するためには、物件売却のベストなポイントを知っておくことも大事な要素です。どんな点に注意したら良いか、漠然としている人も多いのではないでしょうか。売却のタイミングをはかるポイントをより多く知ることで、不動産投資の成功に大きく近づきます。

目次

  1. 購入価格を累積キャッシュフローと売却価格が上回れば成功
  2. 不動産市況は特に重要なポイント
    1. リーマンショック時は早期に回復
    2. コロナウィルスによる不動産市況への影響
    3. 市況停滞は必ずしもマイナスではない
  3. 減価償却期間でタイミングをはかる
    1. 減価償却期間の計算方法
  4. 需要が増すシーズンもポイント
  5. 物件情報や売却査定のサイトを参考にする
  6. 売却を相談する際のポイント
    1. 実績が豊富で広範囲な相手を選ぶ
    2. 早めに相談し期間にゆとりを持つ
  7. 多角的な視点で売却を考える

購入価格を累積キャッシュフローと売却価格が上回れば成功

不動産投資での成功とは?物件売却のベストなポイントを解説
(画像=1xpert/stock.adobe.com)

物件を購入した価格を、累積キャッシュフローと売却価格の合計が上回れば、最終的な収支はプラスとなり不動産投資は成功となります。累積キャッシュフローとは、家賃収入から融資利息や諸経費、建物の減価償却費を差し引いた年間キャッシュフローを、物件購入から売却時点まで累積したものです。

この差し引きで見落としがちなのが、不動産を売却した譲渡所得に対する税金です。税率は物件を所有していた年数によって異なり、所有期間が5年以下なら短期譲渡所得として39.63%、5年超なら長期譲渡所得として20.315%が課税されます。もし所有期間が5年前後で売却を考えるなら、あえて5年を超えてから売却するのも良いでしょう。

不動産市況は特に重要なポイント

不動産市況とは市場の活況を意味し、その動向をつかむことはより高い価格で物件売却をするために重要です。市況が停滞しているときは売りにくくなることが考えられ、逆に活況となれば高い価格で売却できる可能性が高まるからです。

新型コロナウイルスの感染拡大による市況の動向が気になるところですが、過去の事例から今後を予想してみたいと思います。

リーマンショック時は早期に回復

2008年に起きたリーマンショックにより日本経済も大きな影響を受け、2009年には地価の変動率がマイナスになりました。その後2014年の安倍政権による経済政策、いわゆる「アベノミクス」によって景気が回復傾向となり、地価の変動率はゆるやかに上昇していきます。

この時の新築マンション市況は供給戸数が減ったものの価格自体は大きく下がらず、2013年ごろから上昇していきます。中古マンションの価格も同様にリーマンショック直後は若干停滞したものの、大きな下落はなくその後上昇へと転じています。

リーマンショックでは地価が景気悪化の影響を受けましたが、建物は極端に落ち込むことはなく比較的早期に回復していたことがわかります。

コロナウィルスによる不動産市況への影響

今回のコロナ禍が不動産市況にどのような影響を与えたかは、最新の公示価格の発表前のため不透明です(2020年12月現在)。もちろん、ある程度地価の落ち込みや建物需要の停滞はあったと考えられます。しかしリーマンショックによる景気悪化では、地価は落ち込みがあったものの建物は大きな下落がなく早期に回復しています。

また今回のコロナによる経済の混乱では、リーマンショック時と違い金融機関が大きな損失を受けていないのは注目すべき点です。金融機関の動きが活発であれば景気回復も早いという見方もあるからです。

市況停滞は必ずしもマイナスではない

つまりコロナウイルスによって経済が影響を受け不動産市況が停滞しても、比較的早く需要が回復するのではないかと考えられるのです。また停滞期間は安く買って高く売るという不動産投資の原則を考えれば、決して悪い状況とも言えずむしろ買い時という意見もあります。

今後は在宅勤務やテレワーク(リモートワーク)の普及で、首都圏だけでなく地方都市への移住による不動産需要の高まりも期待されています。実際に地方の分譲地が都心からの移住者で活況を呈しているというニュースを見た人も多いのではないでしょうか。

こうして不動産市況を常に見通すことは、不動産投資を成功に導く最重要ポイントと言えます。

減価償却期間でタイミングをはかる

投資物件の売却のタイミングをはかるには、物件の築年数で考える減価償却期間というポイントもあります。建物は年数が経つごとに劣化していくため価値が目減りしますが、この減損分を年ごとに振り分け経費として扱い節税することができます。この減価償却期間が終わると納税額が増えるため、期間終了のタイミングで売却を考えるというものです。

減価償却期間の計算方法

新築で取得した建物は法定耐用年数が建物の構造と使途によって定められていて、鉄骨鉄筋コンクリート造または鉄筋コンクリート造では、事務所用なら50年、住宅用なら47年などとなっています。

中古不動産の減価償却期間は物件を取得して以降の使用可能な期間で見積るのですが、現実的に計算することは難しいため構造ごとに定められた法定耐用年数を元に「簡便法」により算出します。

例:法定耐用年数が30年で築10年の中古物件の場合

①法定耐用年数から経過した年数を引く

30-10=20年

②経過年数の2割の年数を算出

10年×20%=2年

①と②を合計したものが耐用年数となります。

20年+2年=22年

新築・中古ともに、この減価償却期間を常に意識しながら、売却のタイミングをはかるようにしましょう。

需要が増すシーズンもポイント

「人が動く」と言われる1〜3月は、例年不動産全般の需要が高まるため売却の好機と言われています。この時期は年度末であり、企業であれば異動、転勤、新規事業や支社などの立ち上げ、家庭で言えば入学や就職の時期だからです。

もちろん需要にマッチした物件であることが前提ですが、他の時期よりも高く売却できる可能性は高くなります。また年度末ほどではありませんが新年を新しい建物で迎える、あるいはオープンを目指すという需要もあり、10〜12月も不動産をより高く売却できるタイミングです。

逆に4月以降から秋口までは不動産売買は少し落ち着くため、慎重に市況などを確かめつつタイミングをはかるようにしましょう。

物件情報や売却査定のサイトを参考にする

不動産の物件情報を掲載しているサイトや売却査定を行うサイトの動向を見ることは、物件売却のタイミングをはかる上で参考になります。物件情報サイトで相場をチェックすれば価格の上下を知ることができ、売却査定サイトがキャンペーンを打って物件を集めようとしているなら需要が高まっていると予想できます。

単に物件情報を見るだけでなく需要動向や市場の変化をつかむためにも利用すると良いでしょう。

売却を相談する際のポイント

いざ物件を売却するとなれば、仲介する不動産会社や相談のタイミングによって成否が分かれる場合があります。最後に売却を相談する際のポイントを紹介します。

実績が豊富で広範囲な相手を選ぶ

まず物件売却の査定依頼する相手としては、実績と守備範囲をしっかり確かめるようにしましょう。実績が豊富なのはもちろんですが、広いエリアで仲介を手がけている不動産会社のほうがより良い条件で早期に売却先を見つけやすくなります。

早めに相談し期間にゆとりを持つ

売却したい希望時期が迫ってから相談すると、なかなか買い手が見つからず希望額で売却できないことがあります。物件を大切に扱ってきた方はすぐに売れると考えがちですが、市況や需要とのバランスで買い手が現れるため時間がかかることも十分にあるのです。なかなか売却に至らず値下げをして売ることになれば、収益が大きく減ってしまうこともあります。

このため物件売却を検討し始めたらできるだけ早めに不動産会社へ相談し、腰を据えて売却できる体制を整えるようにしましょう。

多角的な視点で売却を考える

物件売却で利益をしっかりと出すには冷静な状況判断が大切であり、漫然と売り出すだけでは一か八かのギャンブルとなって堅実に成功をつかむことはできません。そのためにも物件の状態だけに注視するのではなく、紹介した多角的なポイントでタイミングをはかることが大切です。

もし多忙であったり売却経験が浅かったりするなら、広い視点でアドバイスしてくれるパートナーを見つけ任せるのも1つの方法です。ぜひベストなタイミングと条件で物件を売却できるように、早めに相談しましょう。

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